自律神経は、
交感神経と副交感神経で成り立っています。
自律神経は私たちの体の前身にはりめぐらされており、
私たちの意識に関係なく、「自律」的にはたらいています。
交感神経は、私たちをアクティブにさせてくれる神経です。
副交感神経は、私たちをリラックスさせてくれる神経です。
いつもアクティブになってばかりでも疲れてしまいますし、
いつもリラックスばかりしていては、怠惰な気持ちになってしまいます。
交感神経と副交感神経が交互にはたらいて、
お互いのバランスをとれている状態が理想です。
ちなみに、
理想のバランスとしては、
交感神経と副交感神経が1.5:1の割合で働いている状態です。
しかし、
ストレス社会の現代、
ストレスをため込んでしまっている人はとても多いです。
このバランスが、
5:1とか、6:1までアンバランスな状態になっている人も、少なくありません。
このようなアンバランスな状態では、
体にさまざまな不調が生まれてしまいます。
肌荒れや体調不良は、
自律神経の乱れにより引き起こされる体の不調の代表例です。
健康を維持するためには、
自律神経のバランスを整えることが大切です。
自律神経の乱れを正すのに役立つ方法のひとつが、
呼吸によるリセットです。
気分が落ち込んだとき、
なんとなく元気が出ないときは、
自然とため息が出てしまいますね。
「ため息をすると、幸せが逃げていく」と言われます。
自律神経のメカニズムから、
このため息を定義するとすれば、
「ため息は本能的なリカバリーショット」です。
呼吸をするとき、同じ呼吸でも、
吐く時間が長ければ長いほど、
より副交感神経が働きやすくなります。
副交感神経を優位にさせたいのなら、
たくさん息を吐くようにしましょう。
ため息をすると、幸せが呼び込まれくるのです!
緊張したときに深呼吸をすると、気分が落ち着きます。
これは、副交感神経が優位になるためです。
副交感神経が活性化すると、末梢の血流が増加します。
そして、血流が改善されます。
筋肉が弛緩し、これによりリラックスできるのです。
こう考えると、
「ため息が不幸をもたらす」のではなく、
「不幸があるからため息が出る」と言ったほうが、
より現実を正確に表現しています。
ため息をつかないといけないような状況は、
悩み事があるときや、
トラブルを抱えているときです。
だからため息が出るわけで、
順番を入れ替えて考える必要があります。
人は、思いつめると呼吸が止まりがちになってしまいます。
すると、息苦しくなってしまうため、
その反動でため息が出てしまうのです。
頑張りたいときにやる気が出ない、と言うときは、
交感神経を刺激しましょう。
深く呼吸をすると副交感神経が活性化するということは、
浅く早い呼吸をすると、交感神経がはたらきます。
このようにして、
呼吸で交感神経のバランスをコントロールすると良いですね。
1回でも深い(浅い)呼吸をすると、
自律神経のバランスは変わり、
体も変化します。