日本人は塩分の摂取過多になりやすい環境にあるといえます。
梅干しなどのお漬物を食べ、調理にみそやしょうゆなど、塩分の多い調味料を使っています。
また、現代では多くの加工食品やスナック菓子が身近にあり、それらのものには塩分がたくさん含まれているので、そうしたところからも塩分をどんどん摂取してしまいます。
塩分は体に必要な成分であり、適量ならいいのですが、過剰に摂りすぎてしまうと、体に害をもたらしてしまいます。
どのような害がありうるのでしょうか。
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例えば、以下のような症状が現れたら、塩分摂りすぎのサインです。
★のどが渇く
塩分を摂取すると、塩分は体内でナトリウムになり、骨や細胞外液(血液、消化液)などに運ばれます。
ナトリウムの運び役であるカリウムが不足していると、カリウムの代わりに体液で塩分濃度を薄めようとします。
塩分濃度を含めるために、水が必要とされるので、のどが渇きがちになります。
★血圧が上がる
塩分濃度を薄めようと、汗や尿の水分の排出も抑えられるようになります。
このとき、細胞外液(血液など)に水分を多く取り込もうというはたらきがうまれます。
その結果、血液が増え、血圧が高くなります。
★むくみが起きる
水分を多く取り込もうとして、ためこんだ水分が細胞があふれてしまいます。
すると、その水分は細胞周囲にたまります。
これがむくみとなります。
塩分の取りすぎは疾患となっても現れます。
おそろしい生活習慣病を引き起こしてしまうリスクがあるのです。
★高血圧症
塩分を過剰摂取していると、ナトリウムを排出するため、血液内に大量の血液が増え、その結果血圧が上がり、高血圧になると考えられています。
ナトリウムの排出は、腎臓のろ過機能により行われます。
大量にナトリウムが排出されることにより、腎臓に負担がかかり、ろ過機能が衰えて行ってしまいます。
このとき、ろ過機能を回復させるため、自律神経が腎臓を通る血液を増やし血圧を高めます。
塩分の過剰摂取が続くと、いつも血圧が高い状態が維持されてしまい、高血圧となってしまうのです。
★腎臓疾患
過剰に塩分摂取し続けていると、ナトリウムを排出するため、腎臓は一生懸命、ろ過しようとします。
これが腎臓に負担をかけてしまいます。
ろ過機能が衰えてしまい、それが腎臓疾患につながってしまう可能性があります。
★不整脈
ナトリウムはカリウムと一緒に細胞間を異動し、細胞に電気刺激を与えます。
そして筋肉を伸縮させます。
心臓は心筋に電気信号が伝わることで拍動を続けています。
塩分が過剰摂取なまま続いていくと、刺激伝導に異常が起こってしまって、心臓の鼓動が不規則になります。
これを不整脈と言います。
それが悪化すると、心疾患を引き起こすおそれがあるのです。
たかが塩分、されど塩分です。
日常生活でつい多めにとりすぎてしまいがちな成分だからこそ、意識して量をコントロールしたいですね。