女性にとって、貧血とは深いかかわりがあります。
立ち上がったときに、頭がくらくらする。
上を向いたときに失神したことがある、など。
実は私も失神の経験があります。
高いところにあるものを取ろうとしたとたん、意識が飛んで、気づいたら床に倒れていました。
急に動いたので、脳の血液が足りなくなり、意識を失ったんでしょう。
床に倒れた衝撃で意識を取り戻した次第です。
これまで、健康診断の度に「貧血気味」と烙印を押されてきたので、「私って貧血なのかな~」とは思ってきましたが、生涯で初めての失神を経験してから、ちょっと怖くなってしまいました。
そのときは倒れた先に何もなかったので大事には至りませんでした。
でも、家具の角に頭をぶつけていたり、床にとがったものがあって、それがもとで大けがに・・・なんてことも、起こり得るからです。
貧血って怖いですよね。
しかし貧血の怖さというのは、こうしためまいや失神だけではありません。
「かくれ貧血」というのもあります。
たとえば、朝起きにくかったり、肩が凝ったり。
こういう体調不良がずっと続いている場合、貧血に原因がある可能性があります。
貧血にもいろいろあって、どこかに病気があって、その出血により貧血になる、という場合もあります。
しかし鉄欠乏性貧血なら、改善することができます。
鉄分をしっかり摂取することで、欠乏している鉄を補うことができるのです。
女性はどうして貧血になりやすいのでしょうか。
貧血の中で、割合が一番大きいのが、鉄欠乏性貧血です。
これは、ヘモグロビンの重要な材料のひとつである、鉄分が不足したことにより引き起こされます。
ヘモグロビンは、全身に酸素を運ぶ役割をしています。
ヘモグロビンが減少すると、当然全身が、酸素不足になります。
このようなわけで、めまいが起きたり失神したり、疲れやすかったり、動悸、息切れ、頭痛などの症状が現れてくるのです。
貧血は、男性よりも女性のほうが、かかる割合が多いです。
これには理由があります。
血液には鉄分が多く含まれています。
女性の場合、健康で妊娠出産後以外の状態であれば毎月月経あります。
なので、自然と鉄分が排出されてしまいます。
ちなみに、妊娠出産中も、女性は鉄分が不足しがちになります。
なぜなら、お腹の中の赤ちゃん、その後母乳をあげる赤ちゃんのために、優先的に鉄分が渡ってしまうからです。
母心としては、納得のいく事態ではありますが、いずれにせよ鉄分は不足します。
貧血に話を戻すと、1回の月経周期で、約30~60㏄の出血があります。
鉄分に換算すると、15~30㎎にも達する量です。
成人の1日の鉄分摂取量は、月経のある女性なら10.5㎎です。
貧血傾向があるのなら、15~20㎎の摂取が必要です。
しかし、現実には20~39歳までの女性は6.9㎎~8㎎程度しか摂取できていないという状況です。(平成16年度国民健康・栄養調査)
これでは、不足してしまうのも仕方がないですよね。