味噌汁は、日本人が古くから親しんできた料理です。
そもそもの始まりは、飛鳥時代に中国から伝わったこと。
鎌倉時代になると、味噌汁としてつくられるようになりました。
一汁一菜という、質素な食事は、禅の教えによる精神修養とした、武士の食事にも広まっていきました。
庶民の日常の食卓に行き渡ったのは、江戸時代の泰平の世になってから。
味噌汁は粗食の象徴ではありますが、それだけあれば、献立として食事が成り立つほど、存在価値が大きいです。
古くから言われている言葉で、「実の三種は身の薬」という言葉があります。
お味噌汁の具が3種類あると、薬になるという意味です。
それだけ、健康効果が高いということですね。
古くからの知恵は、現代の最新技術により、解明されています。
高塩分なことから、高血圧の発症リスクを高めるとされてきた味噌汁ですが、最近の研究により、味噌汁と高血圧には関連性がないことが分かりました。
また、味噌汁を1日1杯程度食べる習慣があると、血管年齢が10歳程度、改善する効果も明らかに。
塩分の取りすぎが高血圧によくない、とはよく言われることですが、これはつまり、ナトリウムの過剰摂取が高血圧の発症リスクを上げるとされているためです。
しかし、ナトリウムはカリウムを一緒に摂ると、排出されやすくなります。
味噌汁の具といえば、わかめやイモ類、野菜類などが挙げられますが、これらは皆、カリウムを含む食材です。
だから、味噌汁でナトリウムを摂取したとしても、具のカリウムでちゃんと中和されています。
だから、安心して味噌汁を飲みましょう!
そして、どうせ食べるなら、おいしくいただきたいもの。
今回は、美味しいだしをとって、おいしい味噌汁をつくろう! というテーマでお届けします。
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和食にとって、だし汁は大切なものです。
一口にだしと言っても、いろいろな種類があります。
昆布とかつお節でとる、一番だし、2番だし。
煮干しや昆布などを使うだし汁、鶏の骨でとるだし汁など。
今回はもちろん、味噌汁にあうだし汁についてご紹介します。
★昆布だしのとり方
和食には昆布が欠かせません。
一番だしは「かつお節と昆布」、煮干しだしも「煮干しと昆布」でつくります。
昆布が入ることで、料理の底味がしっかりします。
和食の味付けのベースになります。
~材料~
水に対し1%の重量の昆布とかつお節
かつお節は薄削りのものを使います。
ちなみに1リットルの水なら、かつお節と昆布の必要量は各10g。
~作り方~
①昆布を30分水につける
前日からでも、1時間前からでも大丈夫です。
これで昆布の味がスムーズに引き出されます。
②10分くらいで沸騰する火加減で鍋を火にかけ、沸騰しはじめたら昆布を取り出す
10分間かけることで、じっくり昆布のうまみが引き去れます。
ちなみに、昆布を入れたままに立たせると、昆布くさくなってしまいます!
③取り出したあとに沸騰させ、火を止めてからかつお節を入れ、弱火にかけて5分間煮出し、アクをとってざるごし
これで、美味しいだし汁の出来上がり!
これを使って味噌汁を作りましょう!!