冬って、寒くて体が冷えやすいので、なかなか寝付けないものです。
質の良い眠りを得るには、寝る前、夜の時間に、体を温めておくことが大切です。
エアコンで部屋をあたたかくしたり、保湿性の高い寝具を使うと、体を外側から温めることはできますが、体そのものが冷え切っていたので、なかなか眠りは訪れません。
体を内側から温めるためには、食べ物や飲み物で、体を内側から温めておくと良いでしょう。
漢方では、体を温める食べ物を「陽性食品」と言います。
体を冷やす食べ物は「陰性食品」と言います。
陽性食品とは、人参やゴボウなどの根菜類を言います。固く、色が赤や黒、黄いろのもの、塩分が多いです。
陰性食品は葉菜類ややわらかいもの、青や白、緑色のもの、水っぽいものです。
飲み物で言うと、紅茶や日本酒、赤ワイン、梅酒は陽性食品です。
酢や水、牛乳、ビール、ウイスキー、コーラ、ジュースは陰性食品となります。
寝る前に体を温めたいのなら、おすすめはしょうが湯です。
しょうがには、体を温めて、気持ちを落ち着けて、眠りを誘うという性質があります。
親指大のしょうがをすりおろし、熱湯をかけて、黒砂糖やはちみつで味付けをします。
葛湯を加えると、保温効果がプラスされてなお良いです。
このように、寝る前は体を温められる食べ物を食べると、体が温まって寝る準備ができてきます。
さらに、お風呂で体を温めると、快眠効果が高まります。
健康な人なら、1日野中で、体温は1度は上下するものです。
体温が下がる時間帯には寝付きやすいです。
体温が上がると、寝つきやすくなります。
ベッドに入る予定の30~60分前にお風呂に入ると、体温が下がるときにベッドに入るので、スムーズに入眠しやすくなります。
お風呂に入るとき、お湯が熱いと、交感神経が刺激されて、目が覚めてしまいます。
快眠が得られるお湯の温度は37~40度のぬるま湯です。
この温度のお湯に20~30分ほど浸かります。
お風呂の準備が大変で・・・というなら、手浴と足浴だけでも良いでしょう。
42度くらいのお湯を洗面器に入れ、手首から先、または足首から下を10~15分間お湯につけます。
お湯がぬるくなったら、熱いお湯を注ぎ足しましょう。
お湯の中に、自然塩をひとつかみ入れると保温効果が増します。
しょうがを1個入れても良いですね。
安眠効果のほかに、手浴にはひじの痛みを和らげる作用があります。
足浴には腰痛や膝の痛みを軽減するはたらきがあります。
また、むくみを減らしてくれます。
それぞれ、良い面がありますので、安眠のために自分が一番ストレスなくできる方法を選ぶと良いでしょう。
眠りはなかなかやってこないとつらいものです。
寝る前に体を温め、そして寝る直前になったら体温を下げられるように配慮することは、眠りにとって大切です。
寝る前の環境を整えて、安眠体質を手に入れましょう。