乾燥肌を引き起こす三大要因

肌がカサカサする乾燥肌は、冬だけではなく一年中続くのが特長。

しかし特に、乾燥する季節にはとりわけ症状が重くなりがちです。

乾燥肌になる直接の原因には、お肌の水分を保持している皮脂膜、天然保湿因子NMF、角質間細胞間脂質の三大要素がうまくはたらかなくなったことがあります。

★皮脂膜

毛穴から分泌された皮脂と、感染から分泌された汗が混ざってできる天然のクリームのことです。

皮脂膜には角質がはがれるのを防いだり、お肌の水分が蒸発したりするのを防ぐはたらきがあります。

お肌のなめらかさを保つのも、皮脂膜の力によるものです。

しかし、皮脂膜となるべき皮脂の分泌量が少なくなってしまうと、角質層にダイレクトに刺激が伝わってしまい、乾燥肌へと移行します。

皮脂膜のクッションとしての機能が果たされなくなるのです。

皮脂は、皮脂腺から1日に1~2g分泌されています。

しかし、環境や体質により、個人差はあります。

皮脂の分泌を促す男性ホルモンが少ない小児、女性、老人は、皮脂量が少なくなりがちです。

皮脂の分泌量のピークは、男性なら30代、女性なら20代です。

その後はどんどん減少していってしまいます。

血行不良により、代謝が低下すると、皮脂量も減少します。

皮脂腺は体の部位により違います。目のまわり、口元は皮脂腺が少ないので、その分皮脂が少なくなりやすいです。

★天然保湿因子NMF

アミノ酸、PCA(ピロリドンカルボン酸)、ミネラル、尿素などによりつくられています。

角質層の下にある、顆粒層の細胞内のタンパク質が、角質層に押し上げられていくと、それに従いIMFに変化していきます。

IMFには、水分を吸着して角質層にとどめ、お肌の柔軟性、弾力性をまもる力があります。

角質細胞にあるNMFはアミン酸類、乳酸、尿素、クエン酸塩などから構成されていて、水分を閉じ込めています。

このNMFにより、細胞内の水分量は一定に保たれているのです。

しかしNMFは、日焼けや加齢、睡眠不足、ストレスなどにより、量が減少してしまいます。

NMFの量が少ない状態が続くと、乾燥肌に移行してしまいます。

★角質間細胞間脂質

セラミドなどが角質層細胞間脂質おとなります。

セラミドは、細胞間脂質の約40%を占めます。

そのほかの成分には、遊離脂肪酸や、コレステロールなどがあります。

生きている角質層は細胞内にセラミドが存在します。

しかしターンオーバーで細胞が押し上げられ、角質層まで上がってくると、細胞は核がなくなり死滅します。

そのとき、細胞内のセラミドが角質層内の細胞間脂質に放出され、セラミドが細胞間に存在するようになります。

角質細胞がレンガなら、角質細胞間脂質はレンガとレンガの間を埋めるセメントです。

セメントが足りなくなると、雨漏りしやすくなったり、壊れやすくなったりします。

つまり、肌で言うと、バリア機能が低下します。

細胞間脂質が足りなくなると、保水機能が低下するので、乾燥肌になりやすくなってしまいます。

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