乾燥肌は、お肌をつくる三大要素である皮脂膜、細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)のはたらきが低下したことにより引き起こされます。
どのような要因により、これら三大要素が機能しなくなってしまうのか、考えてみます。
★まちがったスキンケアをしている
これは、ありがちです。
私たちは毎日、お肌をキレイに保つために、スキンケアをしています。
しかしそのスキンケアによって、かえって乾燥肌を招いていることもあるのです。
間違ったスキンケアは、お肌の保湿力を弱め、乾燥肌へと移行させてしまいます。
以下のようなスキンケアをしている方は、すぐに改める必要があります。
・こすりすぎている、力をいれすぎている
キレイになりたい、その気持ちが、こすりすぎ、力の入れすぎを招いてしまっています。
ごしごし洗ったり、毛穴パックをして無理やりはがすようなことをしていたり、スクラブ洗顔などを多用しているのは論外です。
しかし、普段のスキンケアでも、一生けんめいスキンケアしようとして、つい力が入り、知らないうちに角質層を傷つけてしまっていることがあるので注意です。
こすりすぎ、力の入れすぎを招くスキンケア法は、次のようなやり方があります。
★クレンジングや洗顔のとき、指が肌に触れた状態で、何回もくるくる撫でまわしているほしふき取りクレンジングやふき取り化粧水をよく使っている
★クリームをなじませるときに指で塗り込んでいる
★化粧水をなじませるとい、パッティングしている
★血行を促進するためにマッサージしている
★日焼け止めやファンデーションは叩き込むのではなく塗り込んでいる
こすりすぎていると、刺激により角質層が傷つけられ、肌の保水能力が低下します。
お肌に見えない炎症を引き起こし、シミを発生させてしまう要因にもなります。
皮膚科医の中には、「指紋が触れる程度の摩擦でも角質層が傷つく」という意見さえあります。
それくらい、お肌に摩擦は害なのです。
スキンケアをするときは、とにかく優しく、なるべく指を肌に触れさせないようにして行いましょう。
・クレンジングや洗顔回数が多すぎる
クレンジングや洗顔は、メイクやお肌の汚れを落とすのに必要なものです。
でも、やりすぎるとお肌の余分な皮脂、汚れだけではなく、皮脂膜や角質層のセラミドなどの細胞間脂質、天然保湿因子(NMF)も過剰に洗い流してしまいます。
普通にクレンジングや洗顔をしていても、これら肌のうるおい成分は、洗い流されます。
念入りに洗ってしまったら、さらに落ちて肌の乾燥がすすみます。
肌には回復する力があります。
だから、よほど洗いすぎでなければ、寝ている間にバリア機能が回復します。
しかし朝にまた、しかり洗顔してしまうと、せっかく回復した肌バリアが、また失われます。
肌は無防備な状態となります。
無防備なまま、乾燥した空気や紫外線、化粧品の添加物にさらされていると、お肌への大きな負担となり、乾燥肌が進行してしまいます。