夜、寝る前にモウレツに甘いものが食べたくなることがあります。
もしくは夜になるとラーメンが食べたくなる、ということも・・・
しかし、寝る前に食べてしまったら、太ってしまうので、必死でガマンしている方が多いのではないかと思います。
どうして夜食べると太るんだろう? と思ったことはありいませんか?
これには、人間の体のメカニズムが関係しています。
ヒトの体の状態は、1日のうちで変化します。
有名なのは、副腎皮質ホルモンというステロイドホルモンです。
副腎皮質ホルモンは、早朝に一番多く分泌されて、夜になると分泌量が減ります。
このホルモンは、体の血糖値を上げ、体がエネルギーを使えるようにするはたらきがあります。
だから同じものを食べても、朝は太りにくく、夜のほうが脂肪になりやすいのです。
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夜に太りやすいのは、ほかにも理由があります。
それは自律神経の影響です。
ヒトの体は、交感神経と副交感神経という、2つの自律神経により支配されています。
これらがバランスをとっていることで、私たちの体の健康が維持されています。
交感神経が優位になると、興奮した状態となります。
副交感神経が優位となると、リラックスした状態となります。
交感神経優位の状態とは、たとえば犬が、毛を逆立ててけんかしようとしているところをイメージすると、分かりやすいです。
こうした状態では、血管が収縮し、脈や血糖値が上がります。
副交感神経優位な状態は、寝る前のうとうとした状態です。
血管が開き、ゆったりとした気分になります。
眠りにつく前は、この副交感神経優位の状態になっているときが一番適しています。
スムーズに眠りに入れます。
これらを比べたときに、興奮してなにかをしようとしている、交感神経優位のときのほうが、エネルギーが消費されやすく、夜眠くなるころにはエネルギーを消費しにくくなるのは、一目瞭然です。
体内には、夜になると「BMAL1」というたんぱく質が増えます。
これは、体の中の体内時計を調節する役割を果たすたんぱく質です。
MBAL1は、脂肪を体にため込むのに関わっているという報告があります。
BMAL1の量は、1日の間でも変動があります。
午後3時が一番低く、午後10時~午前2時までがピークとなります。
つまり午後3時のおやつの時間はもっとも太りにくく、午後10時~午後2時までは、太りやすい、ということになるのです。
ここにも、夜食がダイエットの大敵であることが表されていますね。
「夜食症候群」という食生活のパターンがあります。
肥満の人は、1日の摂取カロリーが多いのですが、その多くを夜の食事で摂取する、という傾向があります。
このような状態を、夜食症候群になります。
夜食症候群になると、夜はなかなか寝付けなくなり、朝起きても朝食が食べられず、その後の2食、とくに夕食の量が増えてしまう、という習慣が続いてしまいます。
夜食べ過ぎると、朝食抜きになりやすく、食事と食事の感覚があき、エネルギーをため込みやすくなるのも心配な要素です。