便秘になると、肌トラブルなど美容的な面で悪影響が出る上に、お腹が張ってしまったり、すっきりしないなどの不快症状が出てしまいます。
また便秘はビタミンB群など、栄養素の吸収力を下げてしまうことも、研究により明らかになっています。
便秘を解消することが、健康的な生活をする上でとても重要になります。
とはいえ、便秘を解消しようといろいろ取り組んでみても、なかなか効果が出ないのも事実です。
そこで、まず自分の便秘のタイプを知り、その背後に隠れた原因を解消することで、便秘解消につなげやすくなります。
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そのときにぜひ活用したいのが、漢方の発想です。
漢方では、「便秘」という症状に対して、特定の治療法を提案することはしません。
その人の体質に合わせて考えるのが基本です。
便秘の症状はさまざまです。
大きく分けて、下記の5つに分類できます。原因が分かれば、その対処法も見えてきます。
★熱タイプ
原因:腸内の老廃物が熱と結合して起こる
熱タイプの特徴:
・味の濃いもの、辛いものが好き
・舌の色が赤かったり、黄色い苔がついている
・のどが渇きやすく、よく水が飲みたくなる
・便はコロコロと乾燥し、尿は濃い黄色をしている
★気滞タイプ
原因:ストレスなどで気が張っていたり、滞っていたりして起こる
気滞タイプの特徴:
・ちょっとしたことでクヨクヨしてしまい、環境の変化に弱い
・生理前に体調が悪くなりやすい
・脇腹が張ったようになる
・げっぷやおあんらが出やすい
★血虚タイプ
原因:血液や水分不足で腸を潤せないと起こる
血虚タイプの特徴:
・顔色や髪につやがない
・めまいや立ちくらみなどが起きやすい
・生理後や出産後
・便はコロコロと乾燥している
★気虚タイプ
原因:栄養や体力不足が原因。便は乾燥していない
気虚タイプの特徴:
・顔色や舌の色が白っぽい
・無理なダイエットをした、無理なダイエット中
・疲れやすい、体力があまりない
・お通じが出ても、すっきりしないことが多い
★寒タイプ
原因:体を温める機能が低下して起こる
寒タイプの特徴:
・生モノや冷たいものが好き
・手足やお腹が冷えている
・尿量が多かったり、すぐトイレに行きたくなる
・舌に白い苔がついている
漢方でいう、5つのタイプを見てきました。
これらのうち、「特徴」で当てはまるものが多いのが、あなたの便秘のタイプです。
タイプが分かったらそれに合わせて、漢方薬を選んでいきます。
西洋医学は、風邪なら風邪、便秘なら便秘と、それぞれの症状に合わせて薬が選ばれます。
もちろん調合量などは、それぞれの体質に合わせて多少配慮はされるのでしょうが、どうしても、全体的になりがちです。
これに対して、漢方はそれぞれの体質に合わせて選ばれます。
だから、長い目で見て効果が出やすくなるのです。
また、体質改善も目的としているので、一度改善したら、そのあとにまた、症状がぶり返しにくいのも特徴となります。