「ニート」と言う言葉を聞いて、どのようなことを思い浮かべるでしょうか。
ひとつは「学校にも行っていないし、働いてもいない若者」という考え。
この「ニート」はよく知られています。
しかしもうひとつ、ニートには意味があります。
それは、「NEAT(non-exercise activity thermogenesisの略)」のことです。
走ったり水泳したりなど、しっかりとう運動をするのではなく、立っている姿勢を維持したり、座ったり立ったりするような日常生活の動きで発生するエネルギー、という意味です。
生活習慣病予防に、このNEATは重要とされます。
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このニートは、肥満との関わりが深いです。
2005年に、メイヨークリニックというアメリカの病院が、肥満についての発表を行いました。
それは「太っている人は、やせている人に比べて、1日で座っている時間が150分長い」という内容です。
150分間座っていると、350kcalに相当します。
ニートが高い、低いにより、肥満に対する影響があるとしたのです。
これは、脳の中の神経伝達物質との関わりによるものだと言われています。
それは追加のこの実験結果にも裏付けられています。
太った人が食事制限をしてやせても、やっぱり座っている時間は長かったです。
やせている人が食事を増やして太っても、座っている時間は短いままでした。
座っている時間が長いと、350kcalという余分なカロリーが、体に取り込まれてしまいます。
350kcalとは、ごはん2膳分のカロリーです。
意識してこまめに動くことで、これだけのカロリーを消費できるのだから、すごいですよね。
1日350kcalの消費エネルギーを増やせれば、1日あたりはそれほどではなくても、1年後には大きな量になります。
なんと、1年後には15kgやせられることになるのです。
だからこそ、ニートの量はきちんと確保したいです。
とはいえニートなので、激しい運動を続けなさいというわけではありません。
たった30分でいいのです。
1日30分、体を動かすようにしましょう。
階段を上り下りしたり、荷物を運んだり、歩いたり、犬のお散歩をするのもいいですね。
立ったり座ったりして、体を動かすことを意識しましょう。
これができたら、次に厚生労働省が掲げる「これだけ運動すれば生活習慣病になりにくいとされる運動量」のクリアを試みましょう。
これは「1ex(エクササイズ)」という単位をつくり、ある運動量に達するための、運動ごとの時間を示したものです。
1週間に必要なのは、23エクササイズ、4種類以上組み合わせることと決められています。
1exは、たとえば自転車なら15分、階段なら10分、歩くなら20分という具合に決められています。
1日に3エクササイズ続ければ、ほぼクリアできることになります。
1週間トータルで運動量を考えて、健康を維持したいです。