乾燥肌に気を付けよう

乾燥肌は、皮脂分泌量が低下したり、角質細胞間脂質といわれる、うるおい成分が減少することによって引き起こされます。

角質の水分が減ってしまっている状態です。

皮膚の成分は、汗をかいたり、皮膚や呼気から自然に蒸発したりして失われます。

失われた水分は、体内または大気中の水分で供給されます。

お肌のうるおいは皮脂や天然保湿因子、角質細胞間脂質でキープされています。

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乾燥肌の表面にはうるおいがなくてカサカサしています。

柔軟性がなく、もろい状態です。

乾燥肌は、年齢や体質、気候、環境、生活習慣などにより引き起こされます。

一部、腎不全や粘液水腫(すいしゅ)、栄養障害やビタミンA欠乏症など、病気が原因で乾燥肌になることもあります。

ネイルリムーバーにはアセトンという脂溶性溶剤が使われています。

このアセトンと接触することで、過剰に脱脂されて、細胞間脂質が破壊されてしまうこともあります。

遺伝的に、角質細胞間脂質の一種であるセラミドが少なくて、アトピー性皮膚炎や角質異常になっている場合もあります。

皮膚科では、必ずしも水分量だけで乾燥肌かどうかを診断するわけではありません。

皮膚所見から判断できます。乾燥肌の場合、白く粉を吹いたように見えます。

これは、鱗屑(りんせつ)というもので、角質層が結合できず、浮き上がってしまった角質細胞が、皮膚についている状態です。

これとは別に、ターンオーバーの乱れによって粉吹きができることもあります。

これは、角質層が厚くなって、ごわついた「過角化」という状態です。

角質細胞間脂質の産生がついていかなくて、白く見えてしまうのです。

乾燥肌なのか、それとも乾燥肌と似た別の症状なのかを、所見で判断するのです。

乾燥肌は、皮脂がつくる皮脂膜、NMF(天然保湿因子)、セラミドからできる角質細胞間脂質の3つ物質により、肌バリアで守られています。

これが紫外線などの外部刺激、アレルゲンなどからお肌を守って、肌内部の水分蒸発を防いでいるのです。

しかし、なんらかの原因で、お肌のバリア機能が失われてしまうことがあります。

その原因とは、以下の3つが代表的です。

①皮脂膜の低下

皮脂膜になるための皮脂分泌量が減ると、刺激がダイレクトに角質層に行ってしまいます。

皮脂は環境や体質により、分泌量が違います。

皮脂の分泌を促す男性ホルモンが少ない、女性や小児、老人は皮脂量が少ないです。

皮脂量のピークは男性が30代、女性が20代です。

その後は減少していきます。

②天然保湿因子の低下

角質細胞内にある天然保湿因子はアミノ酸類、乳酸、尿素などからできています。水分を抱き込む性質があります。

通常なら、これら因子により水分量は一定に保たれていますが、日焼け、加齢、睡眠不足、ストレスなどで失われます。

③角質細胞間脂質の減少

角質細胞間脂質はセラミドが大部分を占めています。

水をはさみこみ、保水しています。

角質細胞間脂質が足りなくなると、保水できなくなって、お肌が乾燥してしまいます。

乾燥肌を防ぐには、これら3つの原因を防ぐことが大切です。

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