ぷるぷるのお肌は、誰もが憧れるものです。美肌を目指すのに、「うるおい」というのは、大切なものです。
保湿というと、高価な化粧品を買ってきて、お肌に塗ればいいような気がするかもしれませんが、大切なのはその前段階の保湿の仕組みを理解し、正しいスキンケアについて知ることです。
スポンサード リンク
お肌の一番上の角質層はわずか0.02㎜という薄さです。
角質細胞はブロックのように積み重なって、外部からの水分の侵入を防いで、同時に内部からの蒸発を防いでいます。
手の平や足の裏は、各層がとても厚く、物理的な刺激に強いという特徴があります。
お風呂に入っているときに、水がお肌の中に入っていかないのは、こうした仕組みがあるからです。
肌には外部からの異物の侵入を防ぐというバリア機能があります。
細胞同士を密着させて、水や異物が肌に入り込まないようにしています。
なので、肌の外側から化粧水などで水分だけを補給しても、角質層の奥まで入り込むことはなく、そのままにしていると、蒸発します。
このとき、角質層に含まれる水分も奪っていくので、過乾燥といって、余計お肌は乾燥してしまいます。
角質細胞はケラチナタンパク質でできています。人の肌を触ると柔らかく感じるのは、角質層に約30%の水分が含まれているからです。
十分な水分を含んでいてこそ、お肌のハリやなめらかさを維持できるのです。
皮膚のうるおいは、皮脂、天然保湿因子(てんねんほしついんし)、角質細胞間脂質(かくしつさいぼうかんししつ)かという3つの物質によって保たれています。
角質層にある水分のうち、2~3%が皮脂膜、17~18%が天然保湿因子、残りの80%が角質細胞間脂質で守られています。
角質細胞間脂質とは、セラミドとも言います。
これら3つの保湿因子がきちんと備わっていると、お肌のうるおいが保たれています。
しかし、加齢などの原因で、これらのバランスが崩れてしまうと、角質層の水分が減り、お肌が乾燥した状態になります。
これを皮脂欠乏症と言います。
熱いお湯に長く使っていたり、脱脂力の強いボディソープで体を洗いすぎていたりすると、天然保湿因子が溶け出していってしまいます。
そしてお肌が乾燥してしまいます。
外気や屋内が乾燥していても、お肌のうるおいに影響を及ぼします。
たとえば、空気中の湿度が50%以下になると、角質層の水分が急激に蒸発しやすくなることが分かっています。
お肌がつっぱっていると感じたときには、すでにお肌の水分量が10%以下になっていることもあります。
お肌は外部の環境にとても影響されやすいのです。
生活習慣が乱れていたり、暖房を入れすぎていたりしても、やはり皮脂欠乏症になりやすくなります。
お肌のうるおいを考えるためには、天然保湿因子のバランスを崩さないこと、そしてそのお肌の天然保湿因子は周りの環境によってとても影響を受けやすいということを意識しましょう。