日本人の食生活は、欧米化していると言われています。
欧米型の食生活というのは、動物性たんぱく質に偏りがちな状態です。
日本人の食物繊維の目標摂取量は1日25gです。
しかし実際には、多くの人が15g程度しか摂れておらず、不足気味です。
こうした食生活の変化により、日本人の便秘が増えたと言われています。
弛緩性便秘と直腸性の便秘の改善には、食物繊維が欠かせません。
食物繊維は保水性に優れていて、便を柔らかくしてくれます。
また、便の量を増やしてくれます。
そして有害な老廃物を対外に排出させてくれるのです。
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食物繊維には大きく分けて2種類あります。
★水溶性食物繊維
水に溶けてゲル化し、一緒に食べ物を包み込んでくれます。
吸収にかかる時間が長くなり、血糖値の上昇を緩やかにしてくれます。
海藻類、こんにゃく、りんご、いちごなどの果物、ココアに豊富に含まれています。
★不溶性食物繊維
水に溶けにくくカサが増えて便意を促し、有害物質を対外に排出させてくれます。
ごぼうやニンジン、セロリなどの野菜、玄米などの穀類、さつまいもなどのイモ類、大豆などの豆類に多く含まれています。
便秘解消には、2つの食物繊維をバランスよく組み合わせることが大切です。
不溶性食物繊維が多く、水溶性食物繊維が少ないと、便の水分が不足気味になってしまい、あまり便秘解消効果が期待できません。
水溶性食物繊維は多めに摂ると良いでしょう。
いずれにしても、あまり難しく考えすぎず、水溶性、不溶性両方の、食物繊維が豊富な食べ物を食べるようにすると良いでしょう。
伝統的な和食のメニューなら、豊富に食物繊維が含まれています。
バナナやとうもろこしなどは、水溶性、不溶性の両方の食物繊維も豊富に含んでいるので、便秘解消効果が高いと言われています。
ただし、けいれん性便秘の場合は、食物繊維は逆効果になるので控えましょう。
繊維が少なく、消化の良い食べ物を選んで食べることで解消しやすくなります。
乳酸菌は腸内の善玉菌のえさとなり、悪玉菌を減らして善玉菌を増やすという、整腸作用があります。
乳酸菌はヨーグルトの他に、みそやキムチ、漬物など発酵食品全体に豊富な傾向があります。
食物繊維と乳酸菌を組み合わせることが大切です。
バナナとヨーグルト、ココアとヨーグルトなど、両方をセットで摂るようにすると効果的になります。
便秘解消には水分をしっかり補給することも大切です。
水分が足りないと、便は固くなってしまい、排出されにくくなります。
水分が足りないなと思ったら、1日に2リットルの水を飲むようにしましょう。
コップ8杯くらいで、だいたい2リットルになります。
ジュースや牛乳などではなく、水やお茶など、ノンカロリーの飲料にしましょう。
個人差があるので、コップ8杯にこだわりすぎることはありません。
要は、たっぷり水分をとればいいということです。
また、便秘を解消したいのなら、朝食はしっかり食べましょう。
朝食は便に刺激を与えて排便を促してくれる効果があります。