美白成分「ロドデノール」について

美白のためのスキンケア成分が、いろいろと出回っています。

紫外線の弱くなるこの冬の間こそ、美白の効果を最も出しやすくすることができます。

夏の間は、いくら美白をしても、強すぎる紫外線のせいで、足を引っ張られてしまうことも多かったかもしれません。

しかし、紫外線の弱まる冬の時期なら、美白成分の恩恵を受けやすくなります。

美白成分にも、いろいろな種類があります。

ドラッグストアの化粧品コーナーに行くと、いろいろなメーカーから、美白化粧品が出ているのが分かります。

それぞれで独自の成分を使用していたりします。

どれを選んだらいいのか、迷ってしまいますよね。

美白化粧品について言うなら、ちょっと前に、怖い事件もありました。

カネボウ化粧品の美白成分「ロドデノール」です。

これは、メディアでも大々的に取り上げられていましたよね。

ロドデノールという成分、実は、カネボウ化粧品が独自に開発した成分です。

2008年には、厚生労働省により、「メラニンの生成を抑え、シミ、そばかすを防ぐなどの効能」を持つとして、医薬部外品として承認されました。

しかし、この成分を配合したカネボウ化粧品の美白化粧品を使った人の肌が、部分的に白く色抜けしてしまう、という事態が起こってしまいました。

これを「白斑」と言います。

想像するだにおそろしい状態ですね・・・

キレイになりたくて、美白化粧品を使い始めたのに、肌が白いまだらになってしまったのです。

この白斑を作り出す原因となtった「ロドデノール」は、シミの原因となる、メラニン色素の生成を抑える植物由来の成分を模して、開発されました。

白樺の樹脂の成分を模した、化学合成物質です。

つまりこの化粧品には、メラニン色素の生成を抑える成分が配合されていた、ということになります。

しみができてしまうのは、皮膚にあるメラニン細胞(メラノサイト)のなかで、黒色メラニン(ユーメラニン)が合成されることによります。

黒色メラニンができてしまうと、シミとなって現れます。

メラニン色素をつくるための材料が、つまりしみの素になる材料が、「チロシン」というアミノ酸です。

ロドデノールは、シミの素になる黒色メラニンを合成するときに必要とされる、チロシンのはたらきを抑制します。

ロドデノールの構造は、チロシンと似ているという性質があり、これが効果を発揮します。

そこで、ロドデノール入りの美白化粧品を使うと、シミをつくりにくくすることができるのです。

ロドデノールによって、白斑ができてしまったのには、さまざまな理由が考えられます。

しかし、ロドデノールによって、黒色メラニンが極端に減少し、紫外線ダメージから肌が守られなくなったことが原因として挙げられます。

それが炎症を起こし、白斑となる要因になったわけです。

黒色メラニンのほかのメラニン色素には、「黄色・赤色メラニン(フェオメラニン)」というのもあります。

自然な肌色を保つには、フェオメラニンの力も大切。

ロドデノールを使うことにより、自然で健康的な肌色をつくる能力が損なわれてしまった、という理由もあるかもしれません。

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